ベトナム向け越境ECビジネスを展開する際に知っておくべき事
ベトナムの越境EC市場はブルーオーシャンと言われています。
ECの利用率が77%と高く、その数はなんと日本と韓国を上回っています。
今回はそんなベトナムで越境ECを始める前に知っておきたいベトナムのEC市場を解説していきます。
- 越境ECを行いたい方
- ネットショップを運営している方・運営したい方
- ベトナムのEC市場が気になる方
これらに当てはまる方におすすめの記事となっています。これを読めばベトナムで越境ECを行う時のポイントが丸わかりですよ。
ベトナムのEC市場
ベトナムはネット大国です。2020年に通信事業者Viettelが初めて5G通信サービスの運営を開始しました。ITUの記事によると、インターネットの普及率は68%とのこと。
日本の普及率は37%なので、日本以上にインターネットが身近にあると言えます。
さらに、EC利用率は2018年時点で28億ドル、2025年には150億ドルにまで成長すると言われています。全体の77%がECを利用していて、世界の平均と比べても高い数値になっています。
ベトナムEC市場の特徴
支払い方法は代引きが主流
ベトナムのネットショップの支払いは代引きがなんと95%を占めます。クレジットの保有率も低く、キャッシュレスに対する意識はあまり高くないようです。
ベトナムで代引きをユーザーが好む背景にはECへの信頼性の低さが挙げられます。
写真と実物が異なっていたり、日本製と書かれているのにもかかわらず異なる製造地が表示された商品が届いたりなど…。
その影響かベトナムではキャンセル率も高くなっています。(この後詳しく解説します。)
ちなみに、アメリカなどでは反対にクレジットはもちろんやPayPalなどの電子決済がメインとなっています。
このように国によって決済サービスは大きく異なるので、越境ECを行う前にはよく戦略を練る必要がありますね。
合わせて読みたい>>アメリカ向け越境ECビジネスを展開する際に知っておくべき事
キャンセル率が高い
先ほども言ったように、ベトナムのEC市場ではキャンセル率が比較的高くなっています。
キャンセル理由としては、商品の欠陥や購入後の心変わり、写真と実物の相違などが挙げられます。
代引きのユーザーが多いため、キャンセルへのハードルが高いのも原因の1つと言えそうです。
キャンセルを防ぐためにも商品のクオリティはもちろん、発送スピードを速くすることが必要でしょう。
Facebookからの購入が多い傾向にある
ベトナムではスマートフォン利用者の90%がSNSを利用しています。特にFacebookやYouTubeが人気で、Facebookのアクティブユーザー数は約7000万人とも言われています。
Facebookからの商品の購入も盛んでEC利用者67%のうち、47%がFacebookからの商品を購入したとのこと。
ベトナムEC市場のポイント
日本の商品の人気は化粧品や食品など
ベトナムにおいて日本の商品のイメージは、「品質が良い・安全」です。そのため、値段が高くても品質が良いものは売れる傾向にあります。
中でも化粧品や食品、サプリメントやベビー用品が特に人気となっています。
販売リスクを最小限に抑えることがポイント
ベトナムで越境ECを行う場合、税関が複雑なのが課題となっています。ベトナムでは商品輸入の際に、文書でも管轄省の許可が必要となるため、必要書類が膨大となる場合があります。
さらに先ほども言ったようにキャンセル率も高いので、そういったリスクに対応できるように現地の小売や卸売企業、物流企業と提携するなどして、リスクを最小限に抑えていくことが重要でしょう。
ベトナムで越境ECを行う方法
「ベトナムで越境ECを行いたい」となった場合、以下の4つの選択肢があります。
- ベトナムのECモールに出店する
- 日本から現地向けのネットショップを展開する
- 日本の既存現地向けECモールに出店する
- 現地子会社を設立して、当該現地法人を通してネットショップを構築・展開
ベトナムで人気のECモールは、アリババのグループ会社であるLazadaやシンガポール資本のShopee、日本資本も入ったTiki.vnなどが人気です。
その中でもLazadaが頭一つ抜けており、「ベトナム版Amazon」などと評されることも。高級品・高品質の領域で人気を博しています。
まとめ
いかがでしたか。本日はベトナムのEC市場に関して、その現状と越境ECを行う際に気を付けるべきことを紹介していきました。
ベトナムはECの利用率が77%であるのにもかかわらず、日本の企業はそこまで参入していないブルーオーシャンの市場です。
そこにはキャンセル率の高さや税関のリスクがありますが、そこを踏まえて越境ECを行っていけば大きな売上が期待できるでしょう。
ぜひ今回の記事を参考にベトナムで越境ECを始めてみてはいかがでしょうか。