ネットショップの送料の決め方ノウハウ【戦略的に利益を出す方法】
ネットショップにおいて重要な要素である送料。高すぎる送料は、ネットショップの深刻な問題である「かご落ち」を引き起こしかねません。
そこで今回は、送料の設定の際、気を付けるべきところや重要なポイントについて紹介していきます。
- ネットショップを始めたい方
- ネットショップにおける送料の設定の仕方を知りたい方
- Shopifyを始めたい方
これらに当てはまる方におすすめの記事となっています。これを読めば送料をうまく設定して戦略的に利益を出す方法が分かりますよ。
ECサイト運営において配送が重要な理由
お客様がネットショップで600円の商品を購入しようとしている場合を想定します。購入ページに移動して、いざチェックアウトへ…。その時、送料がなんと1000円だった!
そんな時、ほとんどのお客様はページから離脱してしまうに違いありません。
ネットショップにおけるかご落ちが問題となっています。世界のECサイトでは平均69.57%ものかぎ落ちが起こっています。参考:41 Cart Abandonment Rate Statistics)
せっかく一度購入を検討したのにも関わらず、購入に至らないのはもったいないことですよね。
さらに先ほどのBaymard Instituteの研究によると、「予想外の送料」はカゴ落ちの一番の理由とも言われています。
また、配送に時間がかかって、せっかく頼んだ商品が全く届かないのもお客様に不信感を与えてしまいます。
このようにネットショップにおける配送はユーザーの満足度に関わるとても重要な要素なのです。
ネットショップの送料の決め方ノウハウ
3つの送料の設定方法
ネットショップにおける送料の設定の仕方は以下の通りです。
- 送料無料
- 実費を請求
- 定額送料
それぞれに特徴があります。具体的に解説します。
①送料無料
お客様の満足度が高く、管理もしやすいのがこの送料を一律無料にする方法です。
Amazonと言った大手ECサイトでも導入していますよね。
これは、価格帯が中〜低い商品を販売している事業者に効果的です。もともと価格帯の高い商品を販売している場合は送料を上乗せして数百円値上がりするのはさほど懸念材料にならないからです。
この場合、販売事業者が送料を負担することになります。競合の販売戦略をよく調べ導入を検討しましょう。
また常に無料にするのではなく、無料期間を設けたり、一定額以上で無料にするなどと言った方法もありますよ。
一定額以上で無料にする場合は、平均注文額を算出しましょう。
例えば8,400円、11,400円、7,000円、6,350円、10,450円と商品が売れたとします。これらの平均購入額は8,720円となります。
(8,400円+11,400円+7,000円+6,350円+10,450円)÷5=8,720円
この場合は、送料を10,000円以上で無料にするのが妥当と言えます。
送料を無料にする際に考えるべきこと①データ分析
まずはどこに住んでいる人が多いのかや、平均注文額、何をどのくらい購入しているかなど、顧客データを集め戦略を練っていきましょう。
人気のECプラットフォームShopifyでは財務レポート機能が全てのプランで利用可能です。
さらにダッシュボード機能では、販売合計やネットショップのセッション数なども分析可能。こちらも全てのプランで使うことができます。
合わせて読みたい>>【Shopify(ショッピファイ)を始める前に】ビジネスに合わせた機能選びとプラン
送料を無料にする際に考えるべきこと②利幅を考える
次に注文の配送コストと、その注文から得られる利益について考えていきます。
現在の配送方法でどのぐらい利幅があるのかを算出し、そこから概算して送料を無料にしても支障がないかを調べていきましょう。
送料を無料にする際に考えるべきこと③競合を分析
先ほども言ったようにライバル企業やショップの配送がどのようになっているのかを調べましょう。
例えばライバル企業が送料無料を実施していない場合、あなたのショップが送料無料にするのは大きな差別化にはつながりますが、無理して行う必要がないということもわかりますね。
送料を無料にする際に考えるべきこと④梱包方法を見直す
梱包の素材や梱包の仕方などを見直すことで配送コストを抑えることができます。
しかし、配送コストを抑えることに夢中になりすぎて、梱包が雑になってしまうと大事な商品に傷をつけてしまったり、届いた際の見た目が悪くなってしまいます。
バランスを考えていきましょう。
②実費を請求
実費を請求する場合は、お客様が商品を購入した際のリアルタイムの配送業者の代金が自動的に送料となります。
この場合、お客様は配送スピードなどをもとに好みの配送方法を選択することも可能です。
例えば商品を特定の日付よりも早く届けてほしいというお客様に対しては、スピード配送を2500円で選択できるようにすることも。
お客様が選択できる幅が広がりますが、配送料は高くなりがちです。送料について適性な価格を提供している会社とパートナーになることが重要です。
③定額送料
全ての商品に一定の送料をかけたり、重量に応じて固定の送料をかける方法があります。
定額送料では、あらかじめ荷物の配送にかかるコストを算出しておく必要があります。万が一過剰請求をしていた場合は、お客様からの信用低下や利益率の低下につながりかねます。
重量で金額を決めるのか、金額で決定するのかなど、様々な基準でテストを行なっていくことをおすすめします。
また、ライバル企業やショップを参考にするのもおすすめです。
そのほかの配送方法
これまで通常の配送方法での送料を紹介していきましたが、他にもPOSやローカルデリバリーといった配送方法があります。
これらの機能は先ほども紹介したネットショップ作成ツール、Shopifyで利用することができます。
Shopifyとは
Shopifyは2014年にカナダで誕生。世界175か国、100万店舗以上で利用されている世界No1のサービスです。
月額制のサブスクリプション型のサービスで、29ドルから本格的なショップをオープンすることが可能。近年、日本でもSNSを中心に人気がでています。
当サイトではそんなShopifyの始め方から導入事例など様々なコンテンツを配信しています。
合わせて読みたい>>【完全版】Shopify(ショッピファイ)の始め方【EC初心者でも簡単】
POS
POSはオンラインで購入した商品を実店舗で受け取ることができるシステムです。
実店舗があるショップでは、お客様と直接コミュニケーションが取れたり、商品受け取りの際に他の商品を手にとってもらえるなどのメリットがあります。
もちろん送料は無料。事業者側も配送コストをかけずに商品を提供いすることができます。
オンラインとオフライン、両方の良さを兼ね揃えているのがPOSシステムなのです。
合わせて読みたい>>実店舗とネットショップを連携させるShopify(ショッピファイ) POSとは
ローカルデリバリー
オンラインで注文した商品をお客様の玄関先に直接配送するサービスのことをローカルデリバリーといいます。
配送業者を使わずに店舗近くのお客様に商品を届けるので、配送コストを抑えることができます。また配送を自分で管理できるといったメリットもあります。
実店舗を持っていなかったとしても近くの工場から直接運ぶといった方法などもできますよ。
合わせて読みたい>>Shopify集計データから5つの未来予測
配送戦略による効果
配送戦略を重視することによって様々な効果が期待できます。期待できる効果は以下の通り。
- お客様満足度の向上
- AOVの向上
- コンバージョン率の向上
お客様満足度の向上
先ほども言ったように、中途半端な配送戦略ではお客様に不信感を与えてしまいます。
反対にスピーディーな配送や、妥当な送料はお客様がまた購入をしようと思うきっかけになるのです。お客様の満足度が向上すれば、紹介や口コミなどでショップを認知させることができますし、リピーターの獲得にもつながりますよ。
AOVの向上
AOVとは平均注文額のことを指します。セールやイベントなどで送料を無料にするなど、配送戦略を練ることで送料で浮いた分の商品を購入することにつながり、AOVの向上が期待できます。
コンバージョン率の向上
あなたのネットショップを訪れた人が商品を実際に購入した率のことをコンバーション率と言います。
せっかくサイトに訪れたのに、購入に至らないのはもったいないことですし、そこを対策していかなければ売れるショップにはなりません。
配送戦略をしっかり立てることで、送料が原因によるかご落ちを防止することができたり、リピーターを増やすことにつながり、結果的にコンバーション率の向上が期待できるでしょう。
Shopifyでの配送は業者選択から
今回ネットショップでの送料の設定についてノウハウを紹介していきましたが、Shopifyにおける他の配送業務は業者と連携して行うことをおすすめします。
先ほども言ったように配送業務は重要であり、在庫保管や梱包など業務負担も大きいからです。
こちらの記事では、Shopifyで連携できる業者について紹介しているので参考にしてみて下さいね。
まとめ
いかがでしたか。本日はShopifyでの送料についてその種類や重要なポイントについて解説していきました。
ネットショップでの送料は、無料や定額、実費を支払う方法など3つの種類がありました。
送料無料はお客様満足度につながりますが、本当に設定可能なのかよく調べるようにしましょう。
一部無料や、期間限定、地域限定などとすることも可能です。
他にもPOSやローカルデリバリーなどで送料のコストを抑えることも可能でしたね。
こうした機能はShopifyで設定可能です。
Shopifyでは他にもAR機能や越境ECなど本格的なネットショップを運営できる機能が揃っています。
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